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石橋を創って渡る。

日々の創作日記。 このブログは、パソコン版表示を推奨します。 記事は横へと動くようになってます。

雪国の怪物

外に出ると、膝の高さまで雪が積もっていた。雪はまだゆっくりと降り続いていて、天気予報によると、明日まで止むことはないらしい。遠くの景色は真っ白で、世界が広いように感じ、同時に狭いようにも感じた。雪国というのは美しい世界だけれど、孤独や寂しさのある、よくわからない世界である。

スキー用の服を着て、長靴を履き、厚手の手袋をはめて、一時間雪かきをした。徐々に体が熱くなって、服の中や、手袋の中が汗で蒸れ始めた。作業を終えて手袋を外したとたん、手からは蒸気が立ち込める。体が沸騰しているようで、僕は自分が生きていることを実感した。

しばらくすると、遠くの道から〝ゴロゴロ〟という大きな音が聞こえた。目をこらすと、音の正体は巨大な除雪車であった。ヘッドライトを光らせて、雪を飲み込むように進む姿は、まるで雪国の怪物である。

巨大な除雪車は、僕が一時間かけた作業を一瞬で片づけていった。僕は複雑な気持ちになりながらも、良い運動が出来たと理由をつけて、とぼとぼと家に戻った。

部屋に戻ると、うとうとし始めたので少し眠った。せっかくの休みだけれど、とくに予定がないのが情けなかった。

一時間ほど昼寝をしてからは、サリンジャーの「フラニーとズーイ」を読み進め、その後は執筆中の小説を書き進めた。けれどなかなか筆が進まず、好きな音楽を聴きながら、インターネットをふらふら彷徨った。

ネットの世界も、広く感じたり、狭く感じる世界で、しばらく彷徨うと、よくわからない世界にポツンと取り残されている気分になった。叫びたくなったけれど、現実でもネットでも、僕には叫べる場所がなかった。

外では〝ゴロゴロ〟と除雪車の音が響き、それは僕の代わりに叫んでくれている、雪国の怪物なのだと思う事にした。

 

こうした寂しいことがあったので、ブログを立ち上げることにした。

まだ始めたばかりで、雑文ばかりになるけれど、あなたがここまで読んでくれただけで、僕は嬉しい。