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創作日記。記事作文。文章練習。のんびり書きます。

持ちたくても持てないもの。

通勤用のリュックがボロボロになってきたので、新しいリュックを買うことにした。僕は長く使うものに関しては、いつも時間をかけて選ぶタイプなので、今回のリュック選びも何日か悩むことになりそうである。そもそも今使っているリュックも時間をかけて選んだリュックなのだから、それをさらに上回るリュックを選ぶというのはなかなか大変な作業である。

もちろん同じものを買うという選択もあるのだけれど、それを無意識にしていないということは、僕自身の好みが変わってしまったのかもしれない。今のところシンプルなデザインで機能性重視のリュックを探していて、今持っているキャラメル色の大学生っぽいリュックと比べると、好みにも歳を感じて切なくなってしまった。

高校生の頃は手さげカバンが好きで、三ヶ月ごとくらいに通学カバンを変えていたことを覚えている。あの頃は気に入ったものはすぐに買っていて、今みたいに悩んで買うことはほとんどなかった。どうしてそんなにカバンを買い替えていたかというと、学生服を着ている校内では、カバンが一番個性を表現できると思っていたからだった。当時はそこまで自分をアピールできる子供ではなかったので、カバンで精いっぱい無言のアピールをしていたのである。

物置部屋にはそんな学生時代のカバンがまだしまってあり、それを見るたびに当時の自分らしさが手に取るように分かって面白い。古いカバンの全てからは〝若さ〟が感じられ、今の自分には持って出歩くことのできないものばかりである。

大人になると、持ちたくても持てないものが増えていくのかもしれない。持ったら恥ずかしいとか、似合わないとか、相応しくないとか、そんな風に僕らの持ち物は変化するのだと思う。でもそれは子供からするとカッコよく見えたりもして、そうやって大人と子供は、お互いがお互いを憧れているのである。

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